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心の花束(療育指導室コラム) [診療について]

■ 「言葉」って とっても大事なものですよね?


彼らは「障害を持った人」ではなく
「パワーを持った人!」

私達医療従事者が最も大切にしなければならない事の一つに「言葉」があります。医療の現場は言葉であふれています。例えば、「ここが痛い」、「こうしてほしい」とか、「お元気ですか?」、「だいじょうぶですか?」とか…。それは生活場面でも同じです。しかし、もし自分を自分の言葉で語れなかったり、他者の言葉で定義されてしまうと、生活自体が自分のものとなりません。「表現の危機」がそのまま「生活の危機」になってしまいます。私達の八雲病院はそうならないためにも自由に語れる場、自分の言葉で語れる場を確保するため、自治会(ハーモニー)を活動の中心とし、彼らの「言葉」でものごとを決め、彼ら自身で生活の基盤を築いています。私達はその生活が少しでもより豊かなものになるよう、(後にも出てきますが)名脇役として共に生活を送っております。

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■ それでOK!解決せずに解消を!

日々の生活の中で、一つのことを達成するために、人は何とかしようと努力を重ねますが、人間、どう努力(がんばる)してもできないことがあります。このできなさを私達は、まず、認めることが必要です。子どもさんとの関係では、このできなさを、一人では引き受けさせないことです。できなさを、相互に引き受けるという姿勢が大切です。私達は、その子どもさんの手となり、足となり、引き受けていくことです(共同の育ち)。このことは、決して過保護的に何でもしてあげるということではありません。私達が名脇役となり、主役の子供さんが、いかに「自信と勇気を持って自らの力で輝いてもらうか」ということです。

ただ、そのことだけでお話を進めますと、個人のこととして終わってしまいます。それでは、どう考えたらよいでしょうか。例えば、よく子どもさんが色々な課題に挑戦し、壁に当たり、崩れそうになったとき、多くの大人は「この子はなぜできないのか」と腕を組み、頭を抱えてしまいます。実は、この解釈方法には無理があるのです。この考えは、「できる」ということが前提となっての問いだからです。

今一度、こう考えてみてください。

『この私は、なぜできるのか』

このことは、ちょっと難しそうですが、卵や土から発想しての問いなのです。多くの人は、自分の立場から物を見てしまい、解答をさがし求めるあまり、この内在的考えに錯誤してしまうのです。子どもさんはこの考え方を望まないでしょう。

子どもさんは、好きな人との関係で、深く体験を共有しながら学習し、その結果(経過)を、心の奥に大切に記憶化していくものが最高の正解であり、宝物となるのです。原理的な基底にあまりとらわれないことです。

障害は障害として、ありのままに受容することは大切なことです。ただ、彼らの障害状況の受容が生命活動に対するあきらめや、その人からの逃避であってはならないのです。つまり、人間の現象としての障害があるという事実をしっかりとおさえてほしいのです。

彼らは、夢中になれる宝物…………そう思いませんか?

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